大学プレスリリース2025.04.15
大阪大学量子情報・量子生命研究センター(QIQB)は、4月13日に開幕した大阪・関西万博での企画展「エンタングル・モーメント ―[量子・海・宇宙]×芸術」(会期:8/14~8/20)に出展し、量子コンピュータ*¹2台を使った来場者体感型イベント・展示を行います。このイベントでは、来場者が量子コンピュータにクラウドで接続し、簡単な操作法を学んでいただくことができます。また、量子ビットが最大にもつれた状態「エンタングル・モーメント」を実現し、芸術家とのコラボレーションにより来場者に量子もつれ(エンタングル)*²の世界を体感いただけるような展示を行います。一般の方にはなじみの薄い「量子」の世界を、多くの人に「体感」していただける貴重な機会です。設置する量子コンピュータの1台は初の純国産量子コンピュータです。現在日本で稼働する3台の量子コンピュータには海外製造品が一部使用されています。量子コンピュータを自製する技術を日本ですべて保持し、また主要部品すべてを国産でそろえた「純国産型の量子コンピュータ」の開発が望まれてきました。今回、共同研究を行う株式会社アルバックならびにアルバック・クライオ株式会社が開発した希釈冷凍機*³が大阪大学に設置されたことで、初の純国産量子コンピュータが誕生します。キュエル株式会社開発の新型制御装置*⁴、理研から提供される新型超伝導量子ビット*⁵チップの導入により、一刻も早い稼働を目指しています。