学寮潜入!大学寮レポート2022.10.24
大学寮ライブラリー「Dorm」では、規模や設備、寮内教育や学生へのサポートが充実しているなど、特色のある大学寮を特集して取り上げています。今回は、早稲田大学の「国際学生寮WISH(Waseda International Student House)」をご紹介します。
早稲田大学国際学生寮 WISHについては、2編に分けてご紹介します。
早稲田大学は、大隈重信が1882年に設立した東京専門学校をルーツとする私立大学です。慶應義塾大学と並び日本最古の私立大学で、「私学の雄」として日本の私立大学の最高峰に位置づけられています。政治、経済、文学、教育、芸術、スポーツなどの様々な分野で研究をリードし、著名な卒業生を数多く輩出しています。
キャンパスは東京都新宿区にある通称・本キャンと呼ばれる「早稲田キャンパス」を中心に、文学部などの「戸山キャンパス」、理工学部の「西早稲田キャンパス」。そして埼玉県所沢市にある「所沢キャンパス」などがあります。
早稲田大学は、大学直営寮と提携寮・推薦寮の2タイプで学生寮を整備しています。大学が管轄している直営寮は、今回ご紹介する早稲田大学中野国際コミュニティプラザにある「国際学生寮WISH」と、東伏見キャンパス近くの「東伏見学生寮」の2箇所です。また株式会社共立メンテナンスの国際学生寮「WID早稲田」をはじめとするWIDシリーズ(6棟)が早稲田大学生専用の提携寮で、他にも他大学生と一緒に暮らす推薦寮があります。
早稲田大学国際学生寮 「WISH」は、2014年に開設された「中野国際コミュニティプラザ」内にある早稲田大学の最大の直営学生寮です。早稲田大学では「グローバルリーダー育成の新たな拠点と位置づけられ、日本と世界の各地から集まった多様な学生が共同生活をすることで、相互理解とコミュニケーション能力等を涵養*(かんよう)するとともに、幅広い人間関係を形成すること」を目的として、国際学生寮WISHを創設しました。
*自然にしみこむように、養成すること。
約900名が暮らす大規模な寮で、日本人学生と留学生が同じユニットで共同生活を行い、住み込みのハウスマスター(管理人)夫妻が寮生の寮生活をサポートするだけでなく、RA(=レジデント・アシスタント)と呼ばれる先輩寮生が新入生の大学生活をサポートする仕組みが整っています。
なお、国際学生寮WISHの入寮対象者は学部新入生と留学生です。入寮期間は4月入学者が2年間、9月入学者が1.5年間で、卒寮後はWIDなどの他の学生寮や、賃貸物件に住み替えることになります。
WISHは、東京都中野区のJR中野駅から徒歩10分の立地。大学最寄りの早稲田駅まで約10分の距離です。2014年に街びらきされた再開発エリア「中野四季の都市(しきのまち)」内にあり、公園やオフィスビル、病院、明治大学・帝京平成大学のキャンパスとともに安全で快適な街を形成しています。
WISHの特徴を4つに分けてご紹介します。
①住みながら国際交流ができるユニット制の居室とフロア
②WISH独自の教育プログラム「SIプログラム」
③RAという心強いパートナー
④定員約900名、大規模かつ充実した寮生活が送れる共用設備
それぞれについて見ていきましょう。
各フロアは2名~4名ずつが居住するユニットと、共用のフロアキッチンが存在しています。ユニットは、家具・冷蔵庫が備え付きでプライベートが確保された居室と、共用の洗面台・リビングスペースの構成で、お互いの顔がみえるように、廊下に面したリビングスペースはガラス張りになっているのが特徴です。
共用のキッチンスペースは、広々としたキッチンと、寮生ごとに設けられた食器や調理器具をしまうロッカーが用意されています。ひとりでも、寮生同士でも自炊ができます。
WISHでは、授業期間中の平日夜に「SI(=Social Intelligence)プログラム」と呼ばれるグループワーク中心の教育プログラムがあり、寮生は週1回以上の参加が義務付けられています。大学の授業で得た知識・能力を活かしながら、さらなる自己成長ができる機会として、様々なプログラムが用意されています。国内外を実際に訪問する実地研修型のSIプログラムなども実施されています。
WISHを語る上で外せないのが、SIプログラムのサポートや各フロアで活躍するRA(=レジデント・アシスタント)の存在です。
RAは、大学による厳正な選考と研修を受けた上級生で、寮生活のサポートを行っています。主な活動内容は、寮生活のサポート、先輩として学生生活のアドバイス、イベントの企画と運営、SIプログラムのサポート・運営などです。
初めての寮生活、東京での生活も、RAという心強い先輩のお陰で心配は要らないでしょう。
WISHに着くとまず、その建物の大きさに圧倒されます。多くのキャンパス・ビル・病院が立ち並ぶ「中野四季の都市」の中でも、WISHはひときわ目立つ存在です。約900名の学生が住まう国内最大級の学生寮です。
この大規模な施設を快適に生活するために、寮内にはサポート窓口や共用施設が充実しています。順番にご紹介します。
○レジデンスセンター中野分室
・生活窓口
住み込みのハウスマスター(管理人)夫妻と窓口スタッフが、ホスピタリティをもって生活のサポートをします。さらに、警備員も常駐しており、24時間体制で寮生の安全を守ります。
・大学窓口
早稲田大学直営の学生寮を管轄する大学の事務所も設けられています。寮の契約関連やSIプログラムのことを寮にいながら相談ができる心強いサポート体制です。
○ラウンジ・ロビー
寮生が行きかうラウンジ・ロビーの先には、居住エリアに向かうエレベーターホールがあります。居住エリアの入口は男女で分かれていて、それぞれのフロアへ専用エレベーターでアクセスします。
○多目的教室
主に自習室として寮生に開放されており、SIプログラムやイベントを開催することもあります。
○音楽室
防音設備を整えた音楽室が3室あります。うち1室はグランドピアノが設置されています。もちろん、調律もしっかりされていますよ。
○フィットネスルーム
寮とは思えないほどのマシン充実です。広々と使えるヨガスペースや卓球台まであります。ひとりで使う人も、寮生同士でも使う人もいます。
○浴室
各フロアにも十分な数のプライベートシャワーブースが設けられていますが、パブリックバスもあります。足を伸ばしてゆっくり疲れをいやすことができます。
国際学生寮WISHでは、国籍・学部・学年等の背景が異なる学生が集い共同生活を送ることで日常的に多様性や協調性、コミュニケーション力等を養える環境と思います。SIプログラムでは、大学の正規科目ではありませんが、多様な学びを得て視野を広げられる機会であり、より多くの寮生に興味を持ってもらえるテーマを提供することに努めています。また、日々寮生をサポートしてくださる管理人の方々やRAがいるため、安心した一人暮らし、大学生活を始めることができる環境です。大学生活の一部として、多様な学びのある国際学生寮WISHに、ぜひご興味を持っていただけると嬉しいです。
その2 WISHって実際どんな感じ?RAのふたりにインタビューしました。
○早稲田大学レジデンスセンター Webサイト
早稲田大学の中で直営学生寮を担当する早稲田大学レジデンスセンターのウェブサイトでは、WISHについての詳細や、入寮募集の最新情報を参照することができます。
https://www.waseda.jp/inst/rlc/
WISH館内の様子や入居者のインタビューを動画で発信している公式チャンネルです。2021年に行われたオンラインオープンハウスの動画も公開されています。
https://www.youtube.com/channel/UC67_vJFxX1d02uEvfIqtpRw/
早稲田大学国際学生寮WISHに住む、現役RAが運営するYouTubeチャンネルです。
WISHでの生活や、RAの活動・取り組みの様子を見ることができます。