大学プレスリリース2025.09.24

【概 要】
日本大学医学部呼吸器内科の山田志保助手、丸岡秀一郎准教授、權 寧博主任教授らと公益財団法人実中研ヒト疾患モデル研究室の伊藤亮治室長らの研究グループは、従来のステロイド治療が効かない「難治性喘息」の病態を再現する新しいヒト化マウスモデルを確立しました。
このヒト化マウス(注1)はヒト免疫系を持ったマウスであり、喘息を誘導すると臨床症状に近い炎症反応を示すことから、難治性喘息の発症機序を解明するうえで有用なモデルマウスです。研究チームは本モデルマウスを用いて、ヒト好酸球を標的とする抗IL-5受容体抗体の効果を検証し、ヒト好酸球性炎症の抑制を確認しました。
今回の成果により、難治性喘息の病態理解が進むとともに、新規治療薬の前臨床評価モデルとしての応用が期待されます。
本研究は2025年8月23日付で国際学術誌 Allergy に掲載されました。