大学プレスリリース2025.01.24
日本大学生物資源科学部の岸田拓士教授らの研究グループは,国内の複数地域の遺跡から出土した先史時代のイルカの骨をDNA解析と放射性炭素年代測定を使って分析した結果,世界規模の寒冷化が起きたとされる4200年前にイルカ漁が終了し,その後1000年間の空白期間があるとともに,この期間にイルカ個体群が異なる遺伝グループに入れ替わったことを示唆するデータを得た。4200年前の世界的な気候変動は陸上だけでなく海中の生態系にも影響を与えた可能性を示唆する成果で,気候変動と生物多様性などの関係性の解明につながると期待されている。