大学プレスリリース2022.06.28
大阪大学大学院医学系研究科のシンジフン助教(糖尿病病態医療学)、下村伊一郎教授(内分泌・代謝内科学)らの研究グループは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染が組織ダメージや代謝異常をきたす理由として、SARS-CoV-2感染によりIRF1(Interferon regulatory factor 1) の発現が誘導され、組織修復や代謝制御に重要であるインスリン/IGFシグナリングが障害されるためである可能性を見出しました。
【研究成果のポイント】
●新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染が組織ダメージや代謝異常をきたすメカニズムを解明
●SARS-CoV-2感染により、細胞内転写因子であるIRF1の発現が誘導され、組織修復や代謝制御に重要であるインスリン/IGFシグナリング経路の障害が誘導されることが原因である可能性を示唆
●デキサメタゾンやジヒドロテストステロンのホルモン療法がIRF1発現抑制及びインスリン/IGFシグナリング経路の改善に効果的であったことから、COVID-19の予防や治療への応用に期待