大学プレスリリース2025.12.10

法政大学経済学部の伊藤健彦准教授と玉川大学脳科学研究所の高岸治人教授の研究グループは、全国47都道府県庁所在地に住む20〜30代の男女5,048人を対象に、「人間関係の選びやすさ(関係流動性)」と「性格(外向性・協調性など5つの性格特性=ビッグファイブ)」の関係を多層的な統計解析によって検証しました。その結果、人間関係を新しく作ったり、合わない関係から離れたりしやすい環境ほど、そこに住む人々の外向性が高いことが分かりました。この傾向は、人口規模や人口密度、転入・転出者数といった都市の特徴を統計的に調整しても、その関連性は維持されました。本研究は、「人間関係の選びやすさ」という社会環境の違いが、性格の地域差と関係している可能性を示した、日本国内では初の大規模研究です。研究成果は、2025年11月27日に性格心理学の国際学術誌「Journal of Personality」にオープンアクセス論文として公開されました。