大学プレスリリース2023.09.20

弘前大学(青森県弘前市)人文社会科学部北日本考古学研究センターはこのたび、弘前市十面沢の清水森西遺跡(弥生時代中期初頭)で発掘調査を行い、その成果を発表した。これまでの調査により、同遺跡では津軽地域で珍しい弥生時代中期初頭の五所式集落が確認されていたが、今回の調査でその全容が判明。土偶などの遺物のほか、炭化したイネが出土したことから、当時の人々が安定して水稲栽培していた可能性が高いことも分かった。こうした結果により、同市砂沢遺跡(弥生時代前期)から田舎館村の垂柳遺跡(弥生時代中期中葉)との間の、水稲農耕の定着過程の時間的空白が解明につながることが期待される。