大学プレスリリース2022.10.18
北海道大学医学研究院の高田真吾博士研究員(現:北翔大学生涯スポーツ学部准教授/「高」は正しくは「はしごだか」(以下同))、九州大学大学院医学研究院循環器内科学の絹川真太郎准教授、北海道大学の佐邊壽孝名誉教授(現:北海道大学遺伝子病制御研究所客員教授)らの共同研究グループは、マウスモデルを用い、慢性心不全における心筋ミトコンドリアエネルギー産生能低下の主原因となる代謝変化を捉えることに世界で初めて成功した。また、代謝変化を補完する代謝物の投与は、心不全での心筋ミトコンドリアのエネルギー産生能、心機能、全身の運動能力および生存率の低下を改善した。今回の研究成果は、特定の栄養素を基盤とする「より自然な」慢性心不全治療薬の開発に対し、基礎医学的妥当性を与えるものとなる。本研究成果は、米国時間2022年10月6日(木)公開の『米国科学アカデミー紀要』(PNAS / Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)に掲載された。