大学プレスリリース2025.08.26

ポイント
●少子化を理解する上で、出生願望の実現を妨げる要因を明らかにすることが重要です。本研究は、交際していないこと、またその期間の長さが出生願望の修正にどう影響するかを、日本を対象に検証しました。
●分析の結果、調査時に子どもがいない人のうち、交際相手がいない人は、交際相手がいる人、同棲している人、結婚している人に比べて、出生願望に対する回答が「欲しい」から「わからない」、「欲しくない」へと変化しやすく、特に「欲しい」から「わからない」への変化が顕著であることが明らかになりました。こうした変化は非交際期間の長さよりも、非交際になってからすぐに現れました。以上の結果は、交際相手がいないことが出生願望の実現を妨げている可能性を示唆しています。
●調査期間中ずっと非交際だった人のうち、女性の28%、男性の21%は出生願望が「欲しい」と答え続けている一方、「欲しくない」と答え続けているのは女性の10%、男性の7%にとどまりました。