大学プレスリリース2025.05.22

<本研究のポイント>
●歴史的な集団構造の比較から、紀伊半島のニホンジカだけでなく、近畿地方のオオセンチコガネ集団の断片化も人間活動によって形成された可能性が高い。
●紀伊半島のニホンジカは、過去2000年の間に奈良公園、半島東部、半島西部の3つの遺伝的集団に分かれた。
●近畿地方のオオセンチコガネも湖南地方の祖先集団が約2000年前に分岐し、その後、さらなる分岐により湖南地域の3種類の色彩多型集団(赤、緑、瑠璃)が生まれてきた。
●オオセンチコガネにおける色彩多型が、1万年を超えるような地史的な時間スケールではなく、過去2000年の人間活動を契機に発生、固定したと考えられる。