大学プレスリリース2023.06.09
近畿大学医学部(大阪府大阪狭山市)病理学教室主任教授 伊藤 彰彦、富山大学(富山県富山市)先端抗体医薬開発センター副センター長 教授 高岡 裕、東北大学大学院医学系研究科(宮城県仙台市)特任教授 佐藤 文俊(執筆当時:難治性高血圧・内分泌代謝疾患地域連携寄附講座 教授)、広島大学大学院医系科学研究科(広島県広島市)講師 沖 健司(執筆当時)は、ロンドン大学クイーンメアリー校を中心とする国際的多施設共同研究に参画し、高血圧症の一種である「原発性アルドステロン症」の新しい原因として、接着分子※1 cell adhesion molecule 1(以下、CADM1)の遺伝子変異を同定するとともに、この遺伝子が細胞間のコミュニケーションを支持することで、副腎皮質からの過剰なアルドステロン産生を抑制していることを明らかにしました。本研究成果は、接着分子がホルモン産生に強く関与することを明らかにした点で画期的であり、薬が効かない高血圧症の病態解明に新たな視点をもたらすと期待されます。
本件に関する論文が、令和5年(2023年)6月9日(金)AM0:00(日本時間)に、遺伝学に関する国際的な学術誌”Nature Genetics(ネイチャー ジェネティクス)”にオンライン掲載されました。