大学寮に住む学生に聞きました2019.09.11
※この記事は、2018年11月発行『HOSEI LIFE[法政大学専用寮ライフブック]』vol.3の記事を転載・再編集したものです。
現在、埼玉大学の大学院で学ぶ康平さん。昨年までの4年間の法政大学での、研究と水泳に打ち込んだ学生生活と、よい出会いがあったという寮生活を振り返って、一人暮らしの今との違いも交え、たっぷり語ってくれました。
康平さんは高校卒業後、浪人して大学に入学。寮生活のスタートは、その浪人時代のことでした。出身地の静岡の実家では勉強に打ち込めず、上京して予備校の寮に入って受験に臨みました。親元を離れていても食事の心配がない寮生活は、受験勉強に打ち込むには最適で、翌年には合格を手にしました。
希望の進路は地元静岡の国立大理系でしたが、最初に合格通知のあった法政大学に進むことを決意。住むところを決めるまであまり時間がなかったこともあり、大学の専用寮に移り住むことを決めました。
「大学に入ったら、一人暮らしで羽を伸ばして遊びたいという気持ちはそれほどなかったので、最初から寮に入るつもりでした。男性寮であることは、僕には都合がよかったんです。女子がいることによる友人たちのトラブルにちょっとうんざりしていたので(笑)」という康平さん。また、寮のよさのひとつとして、入学前から同じ大学で学ぶ、同学年の仲間と出会えることをあげました。
入学後は、高校時代と同様に水泳に打ち込みました。「部活は週1しかなくて、それでは足りないので、スイミングクラブにも通っていました」。自転車で30分の道のりの、寮とスイミングクラブを往復し、夜は寮に帰って寝るという毎日。それ以外の時間は単位を取るために研究をがんばる、という日々を、引退する3年生の夏まで送りました。時間的にも体力的にも目一杯で、友人たちと飲みに行くようなこともほとんどせず、ひたすらストイックな学生生活を送りました。
入寮後すぐからRAしていたものの、当初は練習で疲れていて、熱心になれなかったとのこと。しかし、きちんと予算もかけてしっかり学生と向き合ってくれる組織だと感じたこと、学業の研究とは違う部分で自分のために学ぶことが多いことに気づき、2年生の後半からは、自ら進んで寮をよくしようという取り組みを始めたのです。
そして、水泳から引退した3年生からは、RAの活動に力を入れました。「僕は理系なので、研究が中心の学生生活を送ってきましたが、RAの活動を通して他学部の学生とも交流ができ、そのうえ企画や運営などに関われて、とても勉強になりました」と振り返ります。
“国際交流も含めて、人脈が一気に広がった。”
ハロウィンイベントのリーダーをやっているときに、寮生のロシア人留学生が参加したいとコンタクトをとってきたことから、友情を育むこともでき、国際交流も含め人脈も一気に広がったそうです。「この寮での出会いが、大切でしたね。最後の一年が思い出深いということも含め、最初は日本語も話せなかったロシア人留学生との交流というのが、寮生活でもっとも大きかったんです」と話してくれました。
卒業後の進路については、就職活動を通じて、もともと視野に入れていた大学院でさらに研究を極める必要性をますます強くし、大学院への進学を選択。そして、アパート暮らしになった今も、学校の近くに寮があるなら入りたいそうです。
※ RA=レジデント・アシスタント:寮生同士のコミュニケーションを図るべく、イベントの企画や運営などを行う寮生のこと。