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大学プレスリリース2025.02.25

【名古屋大学】砂糖の摂り過ぎによるメタボを改善する成分が明らかに ~イノシトールとタウリンが脂質代謝異常の改善に作用~

【名古屋大学】砂糖の摂り過ぎによるメタボを改善する成分が明らかに ~イノシトールとタウリンが脂質代謝異常の改善に作用~

名古屋大学大学院生命農学研究科の小田 裕昭 准教授らを中心とする研究グループは、メタボリックシンドローム(注1)につながる脂質代謝異常(脂肪肝(注2)、高中性脂肪血症(注3))を、イノシトール(注4)やタウリン(注5)の摂取によって腸内環境を変化させることで改善することを明らかにしました。
これまでメタボリックシンドロームは、食べ過ぎ、特に油の摂り過ぎが原因として考えられてきましたが、最近になって、砂糖(ショ糖や異性化糖(注6)などのフルクトース(注7)を含む糖)が大きな原因であると分かってきました。そのため、WHOは1日の砂糖の摂取を摂取エネルギーの5%に抑えるように勧告を出しました(2015)。しかし、砂糖による脂質代謝異常のメカニズムは十分に明らかになっていませんでした。
本研究グループはこれまでの研究により、砂糖の摂り過ぎが腸内細菌叢(注8)を変化させて脂肪肝や高中性脂肪血症を引き起こすことを突き止めていることから、腸内環境を正常化することで砂糖による脂質代謝異常が改善される可能性があると考えました。
しかし、実生活では甘いものはなかなか止められません。本研究では、腸内環境を整える方法で予防できる可能性を検討するために、植物性食品に多く含まれるイノシトールと海産物に多く含まれるタウリンに注目して、脂質代謝の改善作用を検討しました。砂糖の摂り過ぎにより脂肪肝、高中性脂肪血症が起きますが、イノシトール、タウリンの摂取によって改善されたことから、イノシトールとタウリンが腸内細菌叢を変化させて腸内環境が改善されたためだということが分かりました。
本研究成果は、イノシトールとタウリンが砂糖の摂り過ぎによるメタボリックシンドロームを腸内環境の改善により予防できる可能性を示すものです。
本研究成果は、2024年8月 オランダ科学雑誌「Food Bioscience」に掲載されました。

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